「患者さんの看護情報は個人情報保護のため、お渡しできません」
今まさに退院しようとしていて、私たちの訪問看護を受けようとする患者さんの情報を、個人情報保護を理由に渡せないと言ったのは、その病院の看護師です。
皆さんは退院支援という言葉をご存知でしょうか。
少し。退院支援について考えてみたいと思います。
退院支援とは文字通り入院中の患者さんがスムーズに退院できるよう支援することです。
そのために病院は入退院支援室などの部門を設け、ソーシャルワーカー(相談員)や看護師を配置しています。
退院支援に関わる相談員や看護師はコミュニケーションスキルは必須だと私は考えます。
なぜならば、地域のケアマネージャーや訪問看護師、地域の相談員、訪問介護士などと退院に向けての調整が必要だからです。
今、退院しようとしているその患者さんは自宅あるいは施設に帰ってどのような継続した支援が必要なのか?医療依存度はどの程度なのか?
使えるインフォーマルやフォーマルサービスは?
ご家族と同居なのか?独居なのか?など。
さまざまな視点でその方の在宅生活を支えるサービスを整えなければなりません。
もちろん退院支援に関わる病院の職員だけではありません。さっき言った地域のケアマネ、訪問看護師なども協力しなければいけません。
病院と地域で医療、福祉、介護を担う人たちが協力して支援することで、在宅生活を継続することができるのです。
そのための患者さんの情報はとても重要です。
患者さんの同意があっても看護情報は個人情報保護法のため、情報共有できないのでしょうか?
看護師は患者さんの看護情報、記録を見ずに「看護」を提供できるのでしょうか?
その看護師さんは情報共有せずに、良い退院支援をしたと言えますでしょうか?
もう少し在宅に目を向けてください。
看看連携とはいったいなんでしょうか?
なぜ、日本は退院支援や在宅サービスを強化するのでしょうか?
2025年問題とはなんでしょうか?
うまく情報共有ができればもっと患者さんの理解に繋がったはず。
必要なサービス調整もタイムリーにできたはず。
病院の看護師さん、どこも忙しいですよね。
わかります。
私も以前は病院に勤めてましたから。
それでも、お願いしたいです。
もう少し、在宅に目を向けてください。
必要なカンファレンスにはぜひ呼びかけお願いします。参加させてください。
みんなで、より良い地域包括ケアの構築を目指していきたいです。
どりーむ訪問看護ステーション
福原